COTTAGE

keibunsha

イベント詳細
1
今福龍太× 和崎春日× 松田法子 「歩く」ことの恩寵 京都北山にて出遇うヘンリー・ソロー
2017年6月4日(日)

1

 

【日時】

2017年6月4(日) 12 時30 分~15 時00 分(12 時開場)

【出演】

今福龍太× 和崎春日× 松田法子

【参加費】

¥1,500

【 参加申込・問い合わせ】

主催:阪本佳郎

yoshiro.skmt@gmail.com 080-3715-1984

【内容】

東西のあらゆる土地を訪ね歩き、それぞれの世界との交感の界面から、「クレオール主義」や「群島論」 など独自の詩学的世界認識のヴィジョンを打ち出してきた思索者=旅人、今福龍太。昨年上梓された新著『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(第68回讀売文学賞受賞)は、19世紀アメリカにあらわれた類い稀な野生の哲学者の生涯とその思想の深みを描き出すことを通じて、自然と人との根源的な関わりを、私たちの前に差し出してくれました。とりわけ今福/ソローにとって、「歩く」ことは単なる身体的動作ではなく、物質的世界との共 - 接触・交感をもたらす最も大切な思想的身振りでした。歩く道すがら出遇う無数の声や過去の痕跡。樹々の年輪に時を越えた物語を読み、あるいは湖面にたつ水紋に沈黙の音楽を聴き、苔露の潤いに心満たされるなかで、その思想は近視眼的な効用性や合理性の支配する世俗的狡知から遠く離れて、山の呼吸のような深さと寛大さ、親密さを手に入れたのです。

今回、今福氏を京都に招き、ソローの「歩く」ことの思想について、氏が憧憬の念とともに私淑していたという今西錦司をはじめとする京都派人類学の「山歩きの知性」にも触れながらお話しいただきます。北山からスワヒリ世界へと彷徨し、悠揚たる「テンベア」の歩行哲学を築いた人類学者、和崎洋一を父にもち、自身もアフリカニストでありつつ『左大文字の都市人類学』という京都についての貴重な書物をものされている和崎春日氏と、別府や紀州をはじめ日本各地でのフィールドワークを重ねながら建築史・都 市史、汀の文化史において独自のお仕事をされている松田法子氏を迎えてのトークセッションです。清流を遡り、羊歯の薮を漕ぎ分け、尾根に出て一望する景色――。そこで見晴るかす、「歩く」ことに取り憑かれた先達たちの遥かな足跡。今西錦司らの内蒙古、ヒマラヤの高峰、アフリカのサバンナ、今福龍太のメキシコ火山高原、アマゾニアの密林、奄美の珊瑚海岸、そしてソローの生きたウォールデンの森へ――。「歩く」ことの恩寵がもたらす世界で、「北山の小径」は、山と森の幽冥界をなかだちに地図を飛び越え、思いがけないあらたな「場所」へと繋がってゆくでしょう。

スクリーンショット 2017-05-22 11.13.45

 

<登壇者プロフィール>

今福龍太(いまふく・りゅうた)
文化人類学者・批評家。1955年東京生まれ。東京外国語大学大学院教授。メキシコ、カリブ海、ブラジルなどで調査研究に従事。2002年より巡礼型の野外学舎〈奄美自由大学〉を主宰。著書に『ミニマ・グラシア』『薄墨色の文法』『ジェロニモたちの方舟』(岩波書店)、『書物変身譚』(新潮社)、『わたしたちは難破者である』『わたしたちは砂粒に還る』(河出書房新社)、『レヴィ=ストロース 夜と音楽』(みすず書房)、『クレオール主義 パルティータI』『群島-世界論 パルティータII』(水声社)など。

和崎春日(わざき・はるか)
文化人類学者・民俗学者。1949年京都生まれ。アフリカ、カメルーンの都市人類学的研究を経て、京都大文字の祭礼をめぐる都市人類学を展開。神奈川大学教授、日本女子大学教授、名古屋大学教授を歴任。現在、中部大学国際関係学部教授。主著に『左大文字の都市人類学』(弘文堂、1987)、『大文字の都市人類学的研究』(刀水書房、1996)、共編著に『アフリカの都市的世界』(世界思想社、2001)など。

松田法子(まつだ・のりこ)
京都府立大学大学院生命環境科学研究科専任講師。1978年生まれ。専門は建築史・都市史。著書に『絵はがきの別府』(左右社)、編著に『危
機と都市 Along the water』(左右社)、論考に「温泉場の私娼とその空間」(佐賀・吉田編『遊廓社会2近世から近代へ』(吉川弘文館)など。人と場所との豊かな関係につき、社会・技術・建築・歴史などの生活文化的側面と、風景・景観・場所のイメージなど美学的側面の両面から調査研究を行っている。

 

 

test